独立行政法人国立病院機構指宿医療センター

月アーカイブ: 6月 2013

指宿 菜の花通信(No.45)「田舎医者の流儀(20)・・・インターネット薬販売解禁」

前回、「かごしま救急医療遠隔画像センター」の案内、ご利用をお願いして、「営業」活動をしていると書いたが、先日、指宿地区のある病院を訪問した。先代の院長先生は勉強会などで御一緒して知っていたが、今はその息子さん先生が二代目として立派に病院を運営されているようであった。その病院を訪問したとき、外来の一角に売店があり、スイカ、バナナなどの果物の他に、近くで取れたらしい野菜も売られていた。野菜まで売っている病院の売店は初めてであったので、新鮮な驚きであった。

この病院に来て、治療を受け、帰りにはこの売店で、野菜を買って帰るのであろうか。あるいは、病院に野菜を買いに来る人もいるのではないか。地域の生活の場として、病院が機能しているのかと勝手に想像して楽しくなった。

そんな地域の病院、診療所が減ってきている。本県の診療所はH19年に比し、H23年130軒も減少した。診療所のベッド数はこの10年で20%も減少した。特に郡部の減少が著しい。人口減もその要因の一つではあるが、それを加速させているのは国・厚生・労働省の政策だ。ベッドを持った有床診療所は経営が成り立たないような施策が取られ、辞めざるをえなくなっている。

我々の世代では、多くの地方の病院・診療所はその子息が後を継いできた。最近はお父さん先生が亡くなっても、子息が後を継がない、継げない事態が起こってきている。過去、自分の家が開業医なら、医者になったら、後を継ぐのが当たり前であった。しかし、最近は経営的に成り立たなくなってきているので継げなくなってきている。

最近、安倍内閣の「成長戦略」の一環として(?)、薬のインターネット販売が全面的に認可される方向になると報じられている。どうして「成長戦略」となるのか良く解らない、「薬」を買いやすくすると、更に薬が売れて、経済が成長するということであろうか。

そうなると、地域社会を構成する薬局は経営困難になっていくであろう。薬局のおばちゃん、おじちゃん先生が地域の健康あるいは生活の全般に相談相手になっていた役割は削がれる。後継者も帰れなくなり、雇用も失われていく。地域の共生は多面的な側面で成り立っている。そんなものを、一つ一つ、潰していくと、ますます地域は細っていき、住みにくくなる。効率性、利便性のみを追求した結果が地域社会の崩壊に繋がっていく、それで良いのかなー。

平成25年6月28日

 国立病院機構指宿医療センター 総合内科
 中 村 一 彦

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指宿 菜の花通信(No.45)「田舎医者の流儀(20)・・・インターネット薬販売解禁」

前回、「かごしま救急医療遠隔画像センター」の案内、ご利用をお願いして、「営業」活動をしていると書いたが、先日、指宿地区のある病院を訪問した。先代の院長先生は勉強会などで御一緒して知っていたが、今はその息子さん先生が二代目として立派に病院を運営されているようであった。その病院を訪問したとき、外来の一角に売店があり、スイカ、バナナなどの果物の他に、近くで取れたらしい野菜も売られていた。野菜まで売っている病院の売店は初めてであったので、新鮮な驚きであった。

この病院に来て、治療を受け、帰りにはこの売店で、野菜を買って帰るのであろうか。あるいは、病院に野菜を買いに来る人もいるのではないか。地域の生活の場として、病院が機能しているのかと勝手に想像して楽しくなった。

そんな地域の病院、診療所が減ってきている。本県の診療所はH19年に比し、H23年130軒も減少した。診療所のベッド数はこの10年で20%も減少した。特に郡部の減少が著しい。人口減もその要因の一つではあるが、それを加速させているのは国・厚生・労働省の政策だ。ベッドを持った有床診療所は経営が成り立たないような施策が取られ、辞めざるをえなくなっている。

我々の世代では、多くの地方の病院・診療所はその子息が後を継いできた。最近はお父さん先生が亡くなっても、子息が後を継がない、継げない事態が起こってきている。過去、自分の家が開業医なら、医者になったら、後を継ぐのが当たり前であった。しかし、最近は経営的に成り立たなくなってきているので継げなくなってきている。

最近、安倍内閣の「成長戦略」の一環として(?)、薬のインターネット販売が全面的に認可される方向になると報じられている。どうして「成長戦略」となるのか良く解らない、「薬」を買いやすくすると、更に薬が売れて、経済が成長するということであろうか。

そうなると、地域社会を構成する薬局は経営困難になっていくであろう。薬局のおばちゃん、おじちゃん先生が地域の健康あるいは生活の全般に相談相手になっていた役割は削がれる。後継者も帰れなくなり、雇用も失われていく。地域の共生は多面的な側面で成り立っている。そんなものを、一つ一つ、潰していくと、ますます地域は細っていき、住みにくくなる。効率性、利便性のみを追求した結果が地域社会の崩壊に繋がっていく、それで良いのかなー。

平成25年6月28日

 国立病院機構指宿医療センター 総合内科
 中 村 一 彦