独立行政法人国立病院機構指宿医療センター

月アーカイブ: 12月 2015

指宿 菜の花通信(No.76)「田舎医者の流儀(51)・・・年末雑感」

 最近、いつもの事ながら一年が早い。何をしたのかなと思いながら、馬齢を重ね、72歳になってしまった。大病もせず一年が終わりそうだ、無事であっただけでも喜ばしいのかもしれない。この年になるといつお迎えが来てもおかしくない、大切な日々を過ごしているのかもしれない。患者さんと話していると、皆さん「穏やかな最期」を迎えたいという話になる。いつお迎えが来るのか、どんな事になるのか誰にも解らない。私は「穏やかな最期」になるように、仏様に毎朝、線香をあげてお祈りしている。

 今年何をしたのか、手帳を繰ってみる。なんだかしれないが相変わらず「会合」の多い生活をしている。県、医師会、大学、国保審査会などに関連する会合のオンパレードだ。こんな年齢になったのだからもういいのではないかと考え、そろそろ「隠居」しようと思い始めている。自分がやらなければという「思い込み」はそろそろ卒業しなくてはならない。

 当院での総合内科医の診療も7年目になった。相変わらず、風邪、インフルエンザ、健康診断の患者さん中心の診療だ。先日、精神科病院より「熱が時々出る」と紹介状を持って60歳台男性が受診した。患者さんは右の鼠径部を指して「痛い痛い」と訴える。付き添い人は整形外科を受診したが異常なかったと言う。あまりに強い痛みを訴えるので、CT検査をした。明らかな大腿骨頭部骨折であった。なんらかの事情があって、診断に至らなかったのであろう。

 今朝も鹿児島中央駅でJR九州の女性乗務員とすれ違う、彼女ら3人は縦に並んで歩いていた。若いお嬢さん達なのに、横になって話しながら歩くことはない。指宿へのJR通勤もそれほど苦にはならないが、今年は雨が多く運休になることが例年より多かった。バスに乗り換えたりして通勤しているが、それがかなわないとき、タクシーを利用することになる。家人に「そこまでして行かなければならないの」とイヤミを言われながら・・・。

 主な仕事の一つである初期研修医を鹿児島に残す活動は、10月発表になった最終マッチで99名(昨年92名)であったので、少し増えた。今年は鹿大医学部の卒業生が昨年より10名位少なく、県内高校出身者も少なく、厳しいと思っていた。幸い県外医大出身者が昨年より10数名多く帰ってくれ、過去2番目に多い数字になった。その後、二次募集で更に応募が来ているのでもう少し増えるかもしれない。今年は終わった、もう来年の研修医獲得の活動が始まっている。終わりなき戦いである。

平成27年12月25日

 国立病院機構指宿医療センター 総合内科
 中 村 一 彦

マタニティーヨガ教室開催のご案内

指宿医療センターでは、指宿市よりご協賛いただき、当院通院中の妊婦さんを対象としたヨガ教室を開催いたします。ヨガの呼吸法、リラックス法には妊娠中の体調不良の改善効果、お産が楽になる効果があります。また妊娠中の運動不足やストレス解消にも役立ちます。どの妊娠週数でも参加可能ですので、多数のご参加をお待ちしております。

日 時: 平成28年1月27日(水)15時~(1時間程度)

場 所: 指宿医療センター リハビリテーション室

講 師: 前田 ことみ 先生 (指宿市役所)

参加費: 無料

※参加ご希望の妊婦さんは産婦人科外来で申し込みを行ってください。

※水分補給のための飲料水、保温や動作時の補助具として用いるハーフケットをご持参ください。

国立病院機構指宿医療センター 産婦人科

℡:0993-22-2231(代表)

ヨガ案内

平成28年度 視能訓練士 募集要項について(終了)

平成28年度 視能訓練士の募集要項です。(応募期間:平成27年11月24日~平成28年1月6日)
募集要項願書をダウンロードし、ご確認ください。

指宿 菜の花通信(No.75)「田舎医者の流儀(50)・・・貧しい大統領」

 世界で最も貧しい大統領と言われるウルグアイ大統領ホセ・ムヒカは言う。「午後からずっと話されていたことは、持続可能な発展と世界の貧困をなくすことでした。けれども、私たちの本音は何なのでしようか。 現在の裕福な国々の発展と消費モデルを真似することなのでしょうか」

 「ドイツ人が一世帯で持つ車と同じ数の車をインド人が持てば、この惑星はどうなるのでしようか。息をするための酸素がどれくらい残るのでしようか。西洋の富裕社会が持つ傲慢な消費を、世界70億〜80億の人ができると思いますか。そんな原料がこの地球にあるのでしようか。可能ですか。なぜ私たちはこのような社会を作ってしまったのですか。マーケッ卜経済の子供、資本主義の子供たち、つまり私たちが、間違いなくこの無限の消費と発展を求める社会を作ってきたのです」

 2012年6月20日から3日間、ブラジルのリオ・デ・ジャネイロで国連の「持続可能な開発会議(Rio+20)」(以下リオ会議)が開催された。188力国および3オブザ—バ—から、首脳と閣僚級を含む97名の他、各国政府関係者や国会議員など約3万人が参加し、自然と調和した人間社会の発展や貧困問題が話し合われた。この会議の最後に登壇したホセ・ムヒカ、ウルグアイ大統領の演説である。(世界でもっとも貧しい大統領 ホセ・ムヒカの言葉、佐藤美由紀著、双葉社)

 この演説はネットなどで世界中に発信され、衝撃を与えた。ホセ・ムヒカ大統領はただ口先でそう言ったわけではない。彼の生活は農場に住み、ぼろ車に乗り、大統領の給与9割は寄付をしている。自らの資産は少なく、お手伝いさんも置かず、自らが料理し、生活が自立している。そして、彼は世界で最も貧しい大統領と言われた。しかし、彼は言う「貧乏な人とは、少ししか物を持っていない人ではなく、無限の欲があり、 いくらあっても満足しない人のことだ」。

 日本では良寛、松尾芭蕉、吉田兼好、橘曙覧など多くの先達が自然と調和し、清貧な生活、生き方をした。慳貪を良しとしない生き方が日本人の源流となっている。日本から言うと地球の裏側にあるウルグアイの大統領がそのような生活をし、考え方を発信するとは驚きである。我々は現代日本のリーダーにそのような人を選んでこなかったことを残念に思う。

 今年、読んだ本の中で、ホセ・ムヒカの事、考え方を書いた本と抗生物質は正常細菌も殺す、その意味を問うた「失われてゆく、我々の内なる細菌 マーチン・J・ブレイザー著 みすず書房)には感銘を受けた。

平成27年12月03日

 国立病院機構指宿医療センター 総合内科
 中 村 一 彦

当院について 院長あいさつ ロゴマークについて 新病棟のご紹介 病院の理念 病院概要 地域医療支援病院 鹿児島県がん診療指定病院 開放型病院 指宿医療センターヘリポート 臨床研修 地域医療研修センター 情報公開 個人情報ファイル管理簿 文書ファイル管理簿 「情報公開・個人情報保護総合案内所」に関する広報 法令違反に関する外部からの通報手続きについて 節電行動計画 バリアフリー情報 出前講座 絵画展示のご案内 イベントカレンダー DPCデータによる当院の病院指標 平成27年度 病院指標 平成28年度 病院指標 ボランティア募集 新病棟建設工事の進捗状況 医師募集
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指宿 菜の花通信(No.76)「田舎医者の流儀(51)・・・年末雑感」

 最近、いつもの事ながら一年が早い。何をしたのかなと思いながら、馬齢を重ね、72歳になってしまった。大病もせず一年が終わりそうだ、無事であっただけでも喜ばしいのかもしれない。この年になるといつお迎えが来てもおかしくない、大切な日々を過ごしているのかもしれない。患者さんと話していると、皆さん「穏やかな最期」を迎えたいという話になる。いつお迎えが来るのか、どんな事になるのか誰にも解らない。私は「穏やかな最期」になるように、仏様に毎朝、線香をあげてお祈りしている。

 今年何をしたのか、手帳を繰ってみる。なんだかしれないが相変わらず「会合」の多い生活をしている。県、医師会、大学、国保審査会などに関連する会合のオンパレードだ。こんな年齢になったのだからもういいのではないかと考え、そろそろ「隠居」しようと思い始めている。自分がやらなければという「思い込み」はそろそろ卒業しなくてはならない。

 当院での総合内科医の診療も7年目になった。相変わらず、風邪、インフルエンザ、健康診断の患者さん中心の診療だ。先日、精神科病院より「熱が時々出る」と紹介状を持って60歳台男性が受診した。患者さんは右の鼠径部を指して「痛い痛い」と訴える。付き添い人は整形外科を受診したが異常なかったと言う。あまりに強い痛みを訴えるので、CT検査をした。明らかな大腿骨頭部骨折であった。なんらかの事情があって、診断に至らなかったのであろう。

 今朝も鹿児島中央駅でJR九州の女性乗務員とすれ違う、彼女ら3人は縦に並んで歩いていた。若いお嬢さん達なのに、横になって話しながら歩くことはない。指宿へのJR通勤もそれほど苦にはならないが、今年は雨が多く運休になることが例年より多かった。バスに乗り換えたりして通勤しているが、それがかなわないとき、タクシーを利用することになる。家人に「そこまでして行かなければならないの」とイヤミを言われながら・・・。

 主な仕事の一つである初期研修医を鹿児島に残す活動は、10月発表になった最終マッチで99名(昨年92名)であったので、少し増えた。今年は鹿大医学部の卒業生が昨年より10名位少なく、県内高校出身者も少なく、厳しいと思っていた。幸い県外医大出身者が昨年より10数名多く帰ってくれ、過去2番目に多い数字になった。その後、二次募集で更に応募が来ているのでもう少し増えるかもしれない。今年は終わった、もう来年の研修医獲得の活動が始まっている。終わりなき戦いである。

平成27年12月25日

 国立病院機構指宿医療センター 総合内科
 中 村 一 彦

マタニティーヨガ教室開催のご案内

指宿医療センターでは、指宿市よりご協賛いただき、当院通院中の妊婦さんを対象としたヨガ教室を開催いたします。ヨガの呼吸法、リラックス法には妊娠中の体調不良の改善効果、お産が楽になる効果があります。また妊娠中の運動不足やストレス解消にも役立ちます。どの妊娠週数でも参加可能ですので、多数のご参加をお待ちしております。

日 時: 平成28年1月27日(水)15時~(1時間程度)

場 所: 指宿医療センター リハビリテーション室

講 師: 前田 ことみ 先生 (指宿市役所)

参加費: 無料

※参加ご希望の妊婦さんは産婦人科外来で申し込みを行ってください。

※水分補給のための飲料水、保温や動作時の補助具として用いるハーフケットをご持参ください。

国立病院機構指宿医療センター 産婦人科

℡:0993-22-2231(代表)

ヨガ案内

クリスマスコンサートレポート

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平成28年度 視能訓練士 募集要項について(終了)

平成28年度 視能訓練士の募集要項です。(応募期間:平成27年11月24日~平成28年1月6日)
募集要項願書をダウンロードし、ご確認ください。

指宿 菜の花通信(No.75)「田舎医者の流儀(50)・・・貧しい大統領」

 世界で最も貧しい大統領と言われるウルグアイ大統領ホセ・ムヒカは言う。「午後からずっと話されていたことは、持続可能な発展と世界の貧困をなくすことでした。けれども、私たちの本音は何なのでしようか。 現在の裕福な国々の発展と消費モデルを真似することなのでしょうか」

 「ドイツ人が一世帯で持つ車と同じ数の車をインド人が持てば、この惑星はどうなるのでしようか。息をするための酸素がどれくらい残るのでしようか。西洋の富裕社会が持つ傲慢な消費を、世界70億〜80億の人ができると思いますか。そんな原料がこの地球にあるのでしようか。可能ですか。なぜ私たちはこのような社会を作ってしまったのですか。マーケッ卜経済の子供、資本主義の子供たち、つまり私たちが、間違いなくこの無限の消費と発展を求める社会を作ってきたのです」

 2012年6月20日から3日間、ブラジルのリオ・デ・ジャネイロで国連の「持続可能な開発会議(Rio+20)」(以下リオ会議)が開催された。188力国および3オブザ—バ—から、首脳と閣僚級を含む97名の他、各国政府関係者や国会議員など約3万人が参加し、自然と調和した人間社会の発展や貧困問題が話し合われた。この会議の最後に登壇したホセ・ムヒカ、ウルグアイ大統領の演説である。(世界でもっとも貧しい大統領 ホセ・ムヒカの言葉、佐藤美由紀著、双葉社)

 この演説はネットなどで世界中に発信され、衝撃を与えた。ホセ・ムヒカ大統領はただ口先でそう言ったわけではない。彼の生活は農場に住み、ぼろ車に乗り、大統領の給与9割は寄付をしている。自らの資産は少なく、お手伝いさんも置かず、自らが料理し、生活が自立している。そして、彼は世界で最も貧しい大統領と言われた。しかし、彼は言う「貧乏な人とは、少ししか物を持っていない人ではなく、無限の欲があり、 いくらあっても満足しない人のことだ」。

 日本では良寛、松尾芭蕉、吉田兼好、橘曙覧など多くの先達が自然と調和し、清貧な生活、生き方をした。慳貪を良しとしない生き方が日本人の源流となっている。日本から言うと地球の裏側にあるウルグアイの大統領がそのような生活をし、考え方を発信するとは驚きである。我々は現代日本のリーダーにそのような人を選んでこなかったことを残念に思う。

 今年、読んだ本の中で、ホセ・ムヒカの事、考え方を書いた本と抗生物質は正常細菌も殺す、その意味を問うた「失われてゆく、我々の内なる細菌 マーチン・J・ブレイザー著 みすず書房)には感銘を受けた。

平成27年12月03日

 国立病院機構指宿医療センター 総合内科
 中 村 一 彦