独立行政法人国立病院機構指宿医療センター

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指宿メッセージ No.02 地域産科医療問題

2015年6月1日(月) 指宿メッセージ


 先日、2次医療圏(南薩地域、薩摩半島南部)の産科問題の会議があったが、どの地域も深刻で解決策が見いだせないのが現状。当院は2名の産婦人科医が勤務しているが、産婦人科医2名体制が地域では尋常ではない状況にまでなっている。


 「どのようにしたら医師確保が可能か。指宿はなぜ確保できたのか」というのが私に与えられたテーマだ。平成21年院長になってから毎年、毎年、産婦人科医確保には頭を悩まされたが、平成26年度から産婦人科医2名体制を確保できたことは幸運であったとしか言いようがない。どこに差があるかといわれても自分自身もはっきりわからない。ただ言える事は可能性があればすぐに行動に移していたことだ。やってみて結果がダメだったら諦めが付くが、やらずにダメだったら悔やまれてならない。「Bestを尽くした」という自己満足的な慰めで自分自身を納得させるために行動したのかもしれない。


 ある意味、開き直りの行動であったが、結果的にうまく行った。本当に運が良かっただけかもしれない。成功に導いてくれた関係者には感謝している。


 産科医確保には産婦人科だけではなく、麻酔科、小児科がそろわない事には不可能である。この3科がそろって初めて産科医療が可能となるのだ。産婦人科医2名体制を考えると一度に4名の医師確保を行わなくてはならない。この事が、地域の小さな中核病院にとっていかにハードルの高いものか、第一線の地域医療に携わっている者であれば容易に理解いただけると思う。しかも費用対効果は都市部と比べ、かなり悪い。理想と現実のギャップに打ちのめされそうになる。


 今から少子高齢化社会に突き進んでいく日本、その中ですでに先行している地域(指宿で高齢化率32%、日本の2030年と同じ状況)もある。高齢化社会をターゲットとした医療や介護を優先すべきで、しかもそこには大きな需要が見込まれるとの意見も当然と思われるが、成育医療(産科・小児科)は町の根幹にかかわる事で、医療だけでなく、町全体で考える一大事だ。そう、「町おこし」の一環である。産業を生み出し、若い人が集まり、安心してお産や子育てができる町にしなければ、町全体がしぼみ、いかにもがいてもアリ地獄状態に陥ってしまうだろう。


 我々は「産声のない町にしたくない」というスローガンを掲げ、行政や住民と一緒になってこの問題に立ち向かう覚悟を決め行動してきた。残念ながら、すでに地域社会の生き残り競争がはじまっているが、すでに生き残れない、生活の根幹が壊れてしまっている地域も出てきている。我々はその現実を十分認識して町おこしをしなくてはならない。


 地域創生という言葉がもてはやされているが、最近までは地域再生という言葉もあった。どう違うのだろう。単なる言葉遊びで無く、真剣に病んでいる地域を治す事を考えるべきである。治るためには栄養補給やカンフル剤や、時には外科的治療も使わざるを得ない事も有る。覚悟を決めて向かうしかない、仲間と一緒に。



平成27年6月1日


 国立病院機構指宿医療センター 院長
 田 中 康 博


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