独立行政法人国立病院機構指宿医療センター

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指宿メッセージ No.03 地域医療の在り方を考える

2015年6月15日(月) 指宿メッセージ


 地域で「役に立つ病院」を目指し、職員一丸となって頑張っているものの費用対効果の悪い田舎では、経営的には至難の業である。国立時代から独立行政法人へ移行し、完全に各病院が独立採算制になり、自立した経営ができない限り、大きな投資や病院建て替えなど相ならぬという社則が決められた。また成績の悪い所は廃院か吸収合併されることとなった。


 実際に146あった病院が3病院整理されたが、国時代の無駄を削ぎ落とし、必死に病院経営を健全化し、ついに世界でも有数な企業となった。国立病院機構の各施設が危機感を持って改革を行ってきた結果である。


 当院も健全な経営、「地域に役に立つ病院」を目指し築40年の一世代前のハードに新たなソフトを無理やりぶち込み、改革を行ってきた。平成24年にはどうにか単年度黒字を達成したが、今までの累積借金は変わらず、さらに黒字を維持するのに難渋しているのが現状である。黒字を契機に本部からの投資枠が外され、大型医療機器をすべて更新した(もちろん借金)。


 当院のような救急を行っている地域中核病院では、3次救急病院に搬送するかなど瞬時の決定に画像診断は欠かせないものとなっている。あらゆる疾患に対応せざるを得ない救急医療のストレスを少しでも緩和してあげるためには高性能画像診断装置と遠隔画像診断システムは必須である。このような事は、地域住民の命を助けるためには当たり前と思うでしょう。このようなあたりまえの事をやると経営がままならぬ状況が地域医療の問題点でもある。


 費用対効果が悪い地域にどこまで投資しますか、経営的には優良と言えない企業に回収不能の資金を与えますか。その資金源はどこから持ってきますか、などなど。


 一方では毎年上がる日本の総医療費がついに約40兆円、半分は保険料でまかない、半分は税金で補てんしている状況。このままだと国民皆保険制度が崩壊する可能性が高いため医療費削減が叫ばれている。対策の一つが「病院病床機能分化」の名のもとに病院・病床を減らす事である。当然の考えであるが、この大きな波に地域医療で頑張っている病院も飲み込まれそうである。


 それではどうすべきか。従来の医療政策に替わり新しい方策が必要である。地域によっては痛みを伴うかもしれないが、即効性が有り、費用対効果が少しでも良い方策を決めなくてはならない。地域医療を守るため、限りある医療資源を有効に使うため、費用対効果を少しでも良くするため、住民の血税を最大限に有効活用するために、経営母体の違う医療機関が、住民を守るという同じ視点に立ち、腹を割って話し合い、地方医療行政とともに2次医療圏の医療システムの改革、再構築をすべきと思っている。


 一つの医療機関が一人で考える時代は終わり、一つの医療機関が利益を求める時代は終焉に近づいている。公的、私的に限らず、国民の健康保障にかかわる仕事をしている事をもっと自覚すべきであろう。2次医療圏の在り方についての話し合いが始まろうとしているが、戦略的医療行政・戦略的投資をしなくては取り返しのつかない状況になるであろう。しかも10年、20年、30年先も見越した方策は必要で、実のある会議が必要である。


 健康の保障が無ければ、人は集まらず、地域再生、地域創生も「絵に描いた餅」になりかねない。



平成27年6月15日


 国立病院機構指宿医療センター 院長
 田 中 康 博


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