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院長あいさつ

ごあいさつ

 3年間、新型コロナウイルス感染症パンデミック対応に追われ、診療体制を一部制限してきましたが、2023年5月からの5類感染症移行に伴い、幅広い医療機関での対応が可能になりましたので、現在当院は平時の医療体制をとっています。しかし、2023年7月現在、第9波の只中にあり医療従事者の感染者も増加傾向で、この状況はポストコロナというよりウィズコロナといえ、医療体制の見直しが必要かどうかを慎重に検討している状況です。

 指宿医療センターは救急医療を担う急性期病院ですが、小児科・産婦人科による成育医療、がん診療・治療、循環器疾患、消化器内科・外科疾患、眼科疾患、泌尿器科疾患、血液透析、高齢者医療など多岐にわたる疾患を、可能な限り地域で完結できるように取り組んでいます。5疾病(がん、急性心筋梗塞、糖尿病、精神疾患、脳卒中)の中で4疾病に対応し(脳卒中は保存的治療のみ)、6事業(救急医療、周産期医療、小児救急医療、災害医療、新興感染症医療、へき地医療)の中では5事業に取り組んでいます。

 また、地域で必要とされる病院を目指して多職種連携にも積極的に取り組んでいます。現在、医科歯科連携による口腔ケア、栄養管理、褥瘡ケア、包括的リハビリ、認知症ケア、薬剤管理指導、緩和ケア、事前指示書による在宅看取りなど多職種で連携して全人的な医療提供を現在進行形で行っています。

 今年の夏は、新型コロナ感染症だけでなくインフルエンザ感染症、RSウイルス感染症なども例年以上に猛威を振るっています。地域医療を支えるために職員一丸となって取り組む所存ですので引き続き宜しくお願い致します。

2023年7月

 国立病院機構指宿医療センター

 院長 鹿島 克郎

 

新型コロナウイルス感染症が社会を一変させました。日本では2020年2月からその対応に追われ、特に私たち医療者は、この終わりなき戦いに疲弊しています。当院では、2020年8月、地域のクラスター発生に対応し、認知症のコロナ患者さんの治療がいかに大変か身を持って体験しました。個人防護具(PPE)をまとい優しく声掛けする看護師の姿に私は医療者の矜持を見た気がします。

今や医療は多職種チームでないと遂行できません。一人ひとりが心身共に健康であり、仕事に対する高いモチベーションが維持されなければなりません。患者さんの為に地域社会の為に家族の為に自分の仕事は役立っていることを日々感じることが重要です。患者さんが急変しご逝去された後、ご家族に厳しい言葉をかけられることもあります。気持ちが萎えます。チームで十分な検討を行い、反省すべきは反省し、ご家族には真摯に対応しなければなりません。

医療者には患者さんを助ける責務があります。きっと何とかしてくれるだろうと期待して入院してこられます。その信頼に応える責任が私たちにはあるのです。だからこそ私たちは日々精進する必要があります。最も大切なことは、私たち一人ひとりが仕事にやりがいと喜びを感じることです。退院する患者さんをエレベーターホールでスタッフ一同がお見送りするシーンこそ、その瞬間です。

新型コロナ感染症との戦いはまだまだ続きますが、医療者の自覚と誇りを持ちチームで乗り越える所存ですので皆様のご協力とご指導を宜しくお願い致します。

2021年6月

 国立病院機構指宿医療センター

 院長 鹿島 克郎

 

 

指宿医療センターは救急医療を地域で完結できることを目標とし“地域に役立つ患者さんのための病院”を目指しています。現在、指宿地区で出動した救急車の約35~40%を当院で受け入れており指宿市だけでなく南九州市や枕崎市、喜入町など人口約10万の医療圏をカバーしています。

また、小児科領域や産婦人科領域での当院の役割は大きいと自負しており、超高齢化社会を迎えた現在、指宿地区で若い世代が安心して出産、子育てができる街づくりに貢献したいと考えています。

一方では、循環器疾患や消化器疾患の救急患者の受け入れ態勢も整ってきました。急性心筋梗塞や急性心不全に対しては当院で急性期治療から慢性期リハビリまで可能です。急性消化管出血に対する緊急内視鏡検査の体制もとっています。

泌尿器科や眼科の手術件数も増加傾向にあり外来透析も可能になりました。しかし、脳血管疾患に関しては現在、専門医が不在である為、他施設との連携を密にしている状況です。

地域医療を考えるうえで救急患者の受け入れ態勢は重要です。感冒などの軽症患者の時間外受診は、指宿市医師会の先生方が輪番制で対応して下さります。そのため当院では比較的重症患者を受け入れることになりますが、この地域分担医療は鹿児島県の中でも特に指宿地区が充実していると思います。

1次救急患者(軽症で帰宅可能患者)から2次3次救急患者まで対応するとなると医療スタッフの負担が大きくなり、重症患者の受け入れや治療に支障をきたしますが、指宿地区ではかかりつけ医や輪番医が活躍してくれているため、当院では緊急紹介患者の受け入れ要請には可能な限りお応えするように努力しています。

2017年6月に新病棟がオープン致しました。内覧会には地元の方々に多数来院して頂き当院への期待に身の引き締まる思いでした。広くゆとりのある病室、充実した個室、錦江湾を眼下に収める景色は心の安らぎになると期待しています。しかし、患者さんが一番安らぐ場所は自宅であるはずです。指宿医療センターは急性期病院として救急患者さんや急性期患者さんを受け入れますが、患者さんが可能なかぎり自宅で生活できるように栄養・生活指導やリハビリを行いかかりつけ医と連携するように心がけています。

超高齢化社会に突入することは避けられません。90歳以上の入院患者さんが増加し老々介護で健康を損なう患者さんも増えてきました。一方では支えるご家族の生活面での問題も多岐にわたるため、地域医療の問題は地域の社会問題でもあります。

最近、地域包括ケアや在宅医療の充実に医療行政がシフトしつつありますが、医療は治療から介護、生活、予防まで俯瞰してかかわる必要があります。この点を当センター職員のみならず地域の方々とも共有し地域医療の充実に貢献できるように努力したいと考えています。

2017年8月1日

 独立行政法人 国立病院機構 指宿医療センター

 院長 鹿島 克郎

全国の若いやる気のある医療スタッフへ

地域中核病院として日夜頑張っています。「病気」ではなく、「病気を患っている人」を診る医療に賛同される方はご連絡ください。仲間になりましょう。

指宿メッセージ

医療関係者に向け、指宿からメッセージを送り続けます!

実りの秋
第3回 宿泊研修を終えて
“ 人生の最期を自宅で迎えるために -事前指示書の運用-”
“ 令和4年度 新体制 ”
職員合同ガーデニング  ー 菜の花プロジェクト ー
“ 小規模病院で政策医療は持続可能か? ”
コロナ 1年 ー 持続可能な地域医療を目指して ー
“ ニューノーマル ”
医療者の矜持 ー 新型コロナ感染症患者を受け入れて ー
整形外科外来開設
コロナ危機  ―医療現場と報道の解離―
他職種チーム医療
第2回職員合同宿泊研修を終えて
新年度のご挨拶
晴れた日の青空を思い浮かべて
新年の挨拶
第1回 職員合同宿泊研修を終えて
新年度に想う
新春に想う
ガーデニング
就任の挨拶