独立行政法人国立病院機構指宿医療センター

指宿 菜の花通信(No.112)「田舎医者の流儀(87)・・・「眠り」の話

2018年10月10日(水) 菜の花通信

 「眠れない、睡眠薬をください」「今の睡眠薬は効かない、もっと効くのはないの」など睡眠薬を欲しがる患者さんは多い。一方では、「眠れないことはないですか」と聞くと、「朝早く起きて農作業をするし、体が疲れて夜はよく眠れるよ」という患者さんもいる。

 確かに、眠れないと不快で、昼間に眠くなり、事故を起こす可能性、仕事効率の低下の原因となる。睡眠時間が7時間の人に比べ、3~4時間の人は明らかに肥満が多いというデータもある(米国・女性)。不眠では食べすぎを抑制する「レプチン」というホルモンが出ず、一方で食欲を増す「グレリン」というホルモンが出るため太るという。不眠はインシュリンの分泌を低下させ、糖尿病の原因、コントロール不良の原因ともなる。又、交感神経の緊張状態が続いて高血圧や、 精神不安定になり、うつ病、不安障害、アルコール依存、薬物依存の発症率が高くなる。

 夜間の頻尿、睡眠時無呼吸症候群、うつ病などの疾患、カフェイン、たばこ、アルコールなど不適切な摂取が原因になる事もある。しかし、多くは心理的・精神的な要因が多い。最近の睡眠薬は進化してきたがそれでも薬にのみに頼るわけにはいかない。生活習慣を見直す必要がある。

 メラトニンという眠りを促すホルモンは、朝の光で分泌が抑えられ、夜になると分泌がうながされる。覚醒を維持するオレキシンという脳内物質も、朝起きて活動することにより分泌されてくる。理屈はともあれ、ヒトという動物は陽が上がったら起きて活動し、陽が沈むと眠りにつくように体を作ってきた。そのリズムを大事にする事が眠りの「コツ」ではなかろうか。体温も眠りには大事である。お風呂に入ると体温は上がる、その後、当然体温は元に戻ってくる。深部体温はお風呂後1時間半位が最も下がる、その時一番眠気が強くなるそうだ。現実には難しい事もあるが、眠る1時間半前にお風呂に入ると良いという。

 米国スタンフォード大学の研究によれば、眠り始めて90分の熟睡が大事であるという。この時、グロースホルモンという大事なホルモンが出る。子供には成長に重要であり、大人ではアンチエイジングにも関連するという。この90分が最も大事で、ここがうまくいくと良質の眠りが得られる。眠ると決めたら、電気もテレビも消して眠り始めの90分が深い眠りになるようにしたい。

(参考文献:スタンフォード式最高の睡眠 西野精治著 サンマーク出版)

平成30年8月31日

国立病院機構指宿医療センター 総合内科
 中 村 一 彦

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