独立行政法人国立病院機構指宿医療センター

月アーカイブ: 6月 2014

指宿 菜の花通信(No.57)「田舎医者の流儀(32)・・・危機管理」

先週火曜日、いつものように朝6時家を出て、JR指宿線で仕事に行く事になっていた。ホームに降りて行くと、いつも開いている電車のドアが閉まって、電気もついていない。いつもこの列車に乗る高校生、通勤者が集まってくるが、なんのアナウンスもない。どうしたのだと思っていると、整備の人(?)、乗務員らが慌ただしく動き始めた。しかし、発車時刻を過ぎても、動く気配がない。

そのうち、同じホームに止まっている「次の便の列車(喜入までしか行かない)の方を先に発車させます」と乗務員が言う。仕方ない、少しでも目的地に近づいておこうと、その列車に乗り込んだ。しかし、こちらも定刻を過ぎても動く気配がない、おかしいと思い、車掌に聞くと「いや、この列車は後から出ます」という。

結局、25分遅れで発車したが、20分位走ってまた止まった。「故障ですので、少々お待ちください」とアナウンスがあった。「少々お待ちを」と言って、2時間近く遅れて、指宿に着いた。乗客それぞれに予定があったと思う。私も外来の予約患者さんを待たすことになった。おおよその見通しを言ってくれたら、それなりの対応をするのに。「正確な見通しが立たないのにアナウンスは出来ない」という事なのだろうか。

翌日の新聞に「電気系統の故障で列車が遅れた」と小さなベタ記事が出た。なぜそんな事が起こったか、再発防止策等、肝心な事は何も書いてない。多大な影響が出たわけであるので、マスコミ発表するか否かは別にしても、少なくとも利用者に見える形で、駅にでもお知らせを出すべきではなかろうか。未だ、JRの危機管理は発展途上なのだろう。

「隠蔽捜査」という今野敏氏の小説がある(新潮文庫)。主人公の竜崎伸也はキャリア警察官僚である。「エリートは国家を守るため、身を捧げるべきだ」と考えている。3人を殺害する事件が起こり、その犯人として現役の警察官が逮捕される。一部の上層部がこのことを隠そうとする。主人公の竜崎はそんな「隠蔽」はあるべき姿ではないと考え、事実を公表する方向に動く。また、彼の息子が麻薬を吸っていたことも判明、もみ消さず自首させる。そんなことで彼は降格人事になってしまう。それで良かったと考える。

ありのままの事実に基づいて、危機管理を行う。出来そうで出来ないことだと思う。

平成26年6月20日

 国立病院機構指宿医療センター 総合内科
 中 村 一 彦

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指宿 菜の花通信(No.57)「田舎医者の流儀(32)・・・危機管理」

先週火曜日、いつものように朝6時家を出て、JR指宿線で仕事に行く事になっていた。ホームに降りて行くと、いつも開いている電車のドアが閉まって、電気もついていない。いつもこの列車に乗る高校生、通勤者が集まってくるが、なんのアナウンスもない。どうしたのだと思っていると、整備の人(?)、乗務員らが慌ただしく動き始めた。しかし、発車時刻を過ぎても、動く気配がない。

そのうち、同じホームに止まっている「次の便の列車(喜入までしか行かない)の方を先に発車させます」と乗務員が言う。仕方ない、少しでも目的地に近づいておこうと、その列車に乗り込んだ。しかし、こちらも定刻を過ぎても動く気配がない、おかしいと思い、車掌に聞くと「いや、この列車は後から出ます」という。

結局、25分遅れで発車したが、20分位走ってまた止まった。「故障ですので、少々お待ちください」とアナウンスがあった。「少々お待ちを」と言って、2時間近く遅れて、指宿に着いた。乗客それぞれに予定があったと思う。私も外来の予約患者さんを待たすことになった。おおよその見通しを言ってくれたら、それなりの対応をするのに。「正確な見通しが立たないのにアナウンスは出来ない」という事なのだろうか。

翌日の新聞に「電気系統の故障で列車が遅れた」と小さなベタ記事が出た。なぜそんな事が起こったか、再発防止策等、肝心な事は何も書いてない。多大な影響が出たわけであるので、マスコミ発表するか否かは別にしても、少なくとも利用者に見える形で、駅にでもお知らせを出すべきではなかろうか。未だ、JRの危機管理は発展途上なのだろう。

「隠蔽捜査」という今野敏氏の小説がある(新潮文庫)。主人公の竜崎伸也はキャリア警察官僚である。「エリートは国家を守るため、身を捧げるべきだ」と考えている。3人を殺害する事件が起こり、その犯人として現役の警察官が逮捕される。一部の上層部がこのことを隠そうとする。主人公の竜崎はそんな「隠蔽」はあるべき姿ではないと考え、事実を公表する方向に動く。また、彼の息子が麻薬を吸っていたことも判明、もみ消さず自首させる。そんなことで彼は降格人事になってしまう。それで良かったと考える。

ありのままの事実に基づいて、危機管理を行う。出来そうで出来ないことだと思う。

平成26年6月20日

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 中 村 一 彦

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