独立行政法人国立病院機構指宿医療センター

月アーカイブ: 3月 2017

【続報】面会制限の解除について

患者・ご家族及び近隣施設の皆様へ

 平素より、当院運営へのご理解とご協力を頂きありがとうございます。

 さて、平成29年1月21日以降、インフルエンザの院内感染予防のため面会制限を行っていたところですが、この度指宿地区のインフルエンザ警報が解除されましたので、本日より面会制限を解除致しました。

 ご面会の際はマスクの着用ならびに健康チェックに引き続きご協力いただきますようお願い致します。

 入院中の患者様、またご家族を始めとする面会希望の皆様におかれましては大変ご不便をおかけしましたことをお詫び致しますとともに、ご理解とご協力を賜りましたことを御礼申し上げます。

 

平成29年3月30日
独立行政法人 国立病院機構指宿医療センター院長 田中 康博

指宿 菜の花通信(No.94)「田舎医者の流儀(69)・・・モンキーもウソをつく?」

 ヒトだけが嘘をつくと思っていたら、学者の研究によると「サバンナモンキーやチンパンジーも嘘をつく」という。「例えばサバンナモンキーは、あたりにライオンがいないときに、気をつけろ!ライオンだ!という意味の鳴き声を上げるところが観察されている。バナナを見つけたばかりの仲間のサルが、これを聞いて逃げ出したので、嘘をついたサルはまんまとそのバナナをせしめた」と。

 現生人類と非常によく似た動物がおよそ250万年前に現れ、200万年前にはこの太古の人類の一部が故郷を離れて、ヨーロッパ、アジアの広い範囲に進出し、住み着いた。雪の多い森、熱帯の暑い密林でそれぞれの地に暮らす人類は異なる方向へ進化していった。ヨーロッパとアジア西部の人類は「ネアンデルタール人」、アジアのもっとも東側に住んでいたのが「ホモ・エレクトス」。2010年、シベリアのデニソワ洞窟で、指の骨の化石が発見された「ホモ・デニソワ」。東アフリカでも進化は止まらず、この中からホモ・サピエンス(「賢いヒト」の意)という新しい種が生まれた。

 約200万年前から1万年前ごろまで、この世界にはいくつかの人類種が同時に存在していたという。今日でも、キツネやクマ、ブ夕には多くの種がある。1万年前の地球には、少なくとも6つの異なるヒトの種が暮らしていた。15万年前、東アフリカに住んでいたホモ・サピエンスはヨーロッパなどに進出し、ネアンデルタール人など他の人類種をことごとく滅ぼし、唯一のヒト種になった。

 ホモ・サピエンスは7万年前頃から急に「賢くなった」という。約7万年前から約 3万年前にかけて、舟やランプ、弓矢、針を発明し、伝説や神話、神々、宗教も初めて現れた。類い希な言語能力を基盤にした認知能力の獲得がもたらした結果であった。ホモ・サピエンスは認知能力向上のおかげで、「ライオンはわが部族の守護霊だ」と言う能力を獲得した。虚構、すなわち架空の事物について語るこの能力こそが、ホモ・サピエンスの特徴であるという。

 約12000年前に歴史の流れを加速させた農業革命、500年前に始まった科学革命、わずか20年前に始まったインターネット、人類の進歩は留まるところを知らない。ホモ・サピエンスの高度の能力は科学や医学の著しい進歩をもたらし、現代はその恩恵に浴している。一方で、ホモ・サピエンスは「虚構」の物語を作りだす能力にも長けている。そのことが他の動物種には見られない「世界戦争」「大規模虐殺」を引き起こしている。現代も様々な「虚構」の物語が横行している。反知性的「嘘・虚構」を抑える努力をしていかないとホモ・サピエンスに未来はないのではなかろうか。

(参考文献:ユヴァル・ノア・ハラリ著(柴田裕之 訳)『サピエンス全史』河出書房新社、2016年)

平成29年3月28日

国立病院機構指宿医療センター 総合内科
 中 村 一 彦

4月マタニティーヨガ教室開催のお知らせ

指宿医療センターでは、指宿市のご協力のもと、当院通院中の妊婦さんを対象としたヨガ教室を開催いたしております。 ヨガの呼吸法、リラックス法には妊娠中の体調不良の改善効果、お産が楽になる効果があります。また妊娠中の運動不足やストレス解消にも役立ちます。どの妊娠週数でも参加可能、また小さなお子様連れでも参加可能ですので、多数のご参加をお待ちしております。

日 時: 平成29年4月25日(火)15時~(1時間程度)

場 所: 指宿医療センター リハビリテーション室

講 師: 前田 ことみ 先生 (指宿市役所)

参加費: 無料

平成29年度マタニティ-ヨガ教室日程

※参加ご希望の妊婦さんは産婦人科外来で申し込みを行ってください。

※水分補給のための飲料水、保温や動作時の補助具として用いるハーフケットをご持参ください。

※会場にキッズスペースを設けますので、小さなお子様連れの方も安心してご参加いただけます。

国立病院機構指宿医療センター 産婦人科
℡:0993-22-2231(代表)

↓ご参照ください 「マタニティーヨガ教室のページへ

指宿 菜の花通信(No.93)「田舎医者の流儀(68)・・・定年8年生」

 平成21年3月末に鹿児島医療センターを定年になり、当時の熊本院長、その後の田中院長にお願いして、週に3日総合内科外来を受け持つことになった。医者になって40年近くを、殆ど循環器・心臓医者で過ごしてきた。総合内科外来には発熱、腹痛、頭痛など様々な訴えの患者さんが来る。健康診断や人間ドックの説明も受け持ちである。65歳の古びた頭を切り替えるのは難しく、冷や汗かくこともあったが、何とか持ち堪えている。

 総合内科を担当したお陰で、今まで診たことのない疾患にも遭遇した。マラリアの患者さんにはびっくりした。22歳の青年が2週間前から、1日1回40度以上の発熱があると受診した。この青年は一年以上東南アジア、インド、バングラデシュなどを旅行し、10日ほど前に帰国、指宿に帰ってきた。病歴、生活歴より直感的、臨床的にマラリアと考え、鹿児島大学病院に連絡した。旧同僚血液内科の医師がマラリアと確定し、即刻入院となった(本通信No.11)。後日談がある、この症例が大学病院のカンファにかかった時、教授がマラリアと誰が最初に疑ったのだと言われたという。我々の世代はそんなシチュエーションでは未だそんな疾患が頭に浮かぶ。

 その他、大きなご婦人の卵巣腫瘍、冠攣縮性狭心症で通院していた患者さんにみられたリューマチ関連疾患のRS3PE症候群等を経験した。専門医の助けを借りながら、今まで経験したことのない、新しい疾患との出会いがある。最近はコンピューターが進歩しているので、不確かな知識は本をめくらなくともその場で検索できる。患者さんの訴え、身体所見に向き合い、それを解決しようとすると新しい疾患概念などに遭遇する。臨床家として楽しく、新鮮である。

 新患の患者さんを診察するときは、必ず聴診器を当てる。今まで言われていない大動脈弁狭窄症などを見つけることもある。心雑音のみではなく、呼吸音も大事である。聴診器を当てながら、患者さんの体と対話するのは私の診察の中では大切なセレモニーだ。これを手抜きするとおそらく間違った方向へ結論が向いていくであろうと戒めている。

 最近特に心がけているのは、私の診察を受けて患者さんに、一切の圧迫を感じて欲しくないと言うことだ。上から目線の言葉、態度を取らない、そう感じられないようにしたいと思っている。患者さんと対等・平等な関係を持ちたい。医学の知識はこちらが持っているが、人としては対等・平等、診察が終わったら、「言いたいこと、聞きたいことも話せた。良かった。」と思って帰って欲しい。全部がそういうわけにはいかないが、心地よい気持ちで病院を後にして欲しいと願っている。

平成29年3月1日

国立病院機構指宿医療センター 総合内科
 中 村 一 彦

当院について 院長あいさつ ロゴマークについて 新病棟のご紹介 病院の理念 病院概要 地域医療支援病院 鹿児島県がん診療指定病院 開放型病院 指宿医療センターヘリポート 臨床研修 地域医療研修センター 情報公開 個人情報ファイル管理簿 文書ファイル管理簿 「情報公開・個人情報保護総合案内所」に関する広報 法令違反に関する外部からの通報手続きについて 節電行動計画 バリアフリー情報 出前講座 絵画展示のご案内 イベントカレンダー DPCデータによる当院の病院指標 平成27年度 病院指標 平成28年度 病院指標 ボランティア募集 新病棟建設工事の進捗状況 医師募集
診療科紹介 消化器科 循環器科 総合診療内科 小児科 外科 泌尿器科 産婦人科 麻酔科 眼科
部門紹介 看護部 看護部の概要 教育体制 看護単位(病棟)の紹介 薬剤科 治験管理室 診療放射線科 研究検査科 栄養管理室 リハビリテーション科 医療安全管理室 地域医療連携室 ひなぎく病児保育室
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入院のご案内 初めて入院される方へ 病棟案内図
コラム 目の前で人が倒れたら? 子どもの病気について 月経困難症について 女性ホルモンと骨粗しょう症について これからママになるみなさんへ たばこの害について
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891-0498 鹿児島県指宿市十二町4145
【電話】
0993-22-2231 【FAX】0993-22-3149(ファックス) 【地域医療連携室FAX】0993-22-2772

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【続報】面会制限の解除について

患者・ご家族及び近隣施設の皆様へ

 平素より、当院運営へのご理解とご協力を頂きありがとうございます。

 さて、平成29年1月21日以降、インフルエンザの院内感染予防のため面会制限を行っていたところですが、この度指宿地区のインフルエンザ警報が解除されましたので、本日より面会制限を解除致しました。

 ご面会の際はマスクの着用ならびに健康チェックに引き続きご協力いただきますようお願い致します。

 入院中の患者様、またご家族を始めとする面会希望の皆様におかれましては大変ご不便をおかけしましたことをお詫び致しますとともに、ご理解とご協力を賜りましたことを御礼申し上げます。

 

平成29年3月30日
独立行政法人 国立病院機構指宿医療センター院長 田中 康博

指宿 菜の花通信(No.94)「田舎医者の流儀(69)・・・モンキーもウソをつく?」

 ヒトだけが嘘をつくと思っていたら、学者の研究によると「サバンナモンキーやチンパンジーも嘘をつく」という。「例えばサバンナモンキーは、あたりにライオンがいないときに、気をつけろ!ライオンだ!という意味の鳴き声を上げるところが観察されている。バナナを見つけたばかりの仲間のサルが、これを聞いて逃げ出したので、嘘をついたサルはまんまとそのバナナをせしめた」と。

 現生人類と非常によく似た動物がおよそ250万年前に現れ、200万年前にはこの太古の人類の一部が故郷を離れて、ヨーロッパ、アジアの広い範囲に進出し、住み着いた。雪の多い森、熱帯の暑い密林でそれぞれの地に暮らす人類は異なる方向へ進化していった。ヨーロッパとアジア西部の人類は「ネアンデルタール人」、アジアのもっとも東側に住んでいたのが「ホモ・エレクトス」。2010年、シベリアのデニソワ洞窟で、指の骨の化石が発見された「ホモ・デニソワ」。東アフリカでも進化は止まらず、この中からホモ・サピエンス(「賢いヒト」の意)という新しい種が生まれた。

 約200万年前から1万年前ごろまで、この世界にはいくつかの人類種が同時に存在していたという。今日でも、キツネやクマ、ブ夕には多くの種がある。1万年前の地球には、少なくとも6つの異なるヒトの種が暮らしていた。15万年前、東アフリカに住んでいたホモ・サピエンスはヨーロッパなどに進出し、ネアンデルタール人など他の人類種をことごとく滅ぼし、唯一のヒト種になった。

 ホモ・サピエンスは7万年前頃から急に「賢くなった」という。約7万年前から約 3万年前にかけて、舟やランプ、弓矢、針を発明し、伝説や神話、神々、宗教も初めて現れた。類い希な言語能力を基盤にした認知能力の獲得がもたらした結果であった。ホモ・サピエンスは認知能力向上のおかげで、「ライオンはわが部族の守護霊だ」と言う能力を獲得した。虚構、すなわち架空の事物について語るこの能力こそが、ホモ・サピエンスの特徴であるという。

 約12000年前に歴史の流れを加速させた農業革命、500年前に始まった科学革命、わずか20年前に始まったインターネット、人類の進歩は留まるところを知らない。ホモ・サピエンスの高度の能力は科学や医学の著しい進歩をもたらし、現代はその恩恵に浴している。一方で、ホモ・サピエンスは「虚構」の物語を作りだす能力にも長けている。そのことが他の動物種には見られない「世界戦争」「大規模虐殺」を引き起こしている。現代も様々な「虚構」の物語が横行している。反知性的「嘘・虚構」を抑える努力をしていかないとホモ・サピエンスに未来はないのではなかろうか。

(参考文献:ユヴァル・ノア・ハラリ著(柴田裕之 訳)『サピエンス全史』河出書房新社、2016年)

平成29年3月28日

国立病院機構指宿医療センター 総合内科
 中 村 一 彦

4月マタニティーヨガ教室開催のお知らせ

指宿医療センターでは、指宿市のご協力のもと、当院通院中の妊婦さんを対象としたヨガ教室を開催いたしております。 ヨガの呼吸法、リラックス法には妊娠中の体調不良の改善効果、お産が楽になる効果があります。また妊娠中の運動不足やストレス解消にも役立ちます。どの妊娠週数でも参加可能、また小さなお子様連れでも参加可能ですので、多数のご参加をお待ちしております。

日 時: 平成29年4月25日(火)15時~(1時間程度)

場 所: 指宿医療センター リハビリテーション室

講 師: 前田 ことみ 先生 (指宿市役所)

参加費: 無料

平成29年度マタニティ-ヨガ教室日程

※参加ご希望の妊婦さんは産婦人科外来で申し込みを行ってください。

※水分補給のための飲料水、保温や動作時の補助具として用いるハーフケットをご持参ください。

※会場にキッズスペースを設けますので、小さなお子様連れの方も安心してご参加いただけます。

国立病院機構指宿医療センター 産婦人科
℡:0993-22-2231(代表)

↓ご参照ください 「マタニティーヨガ教室のページへ

インターンシップ(看護)に参加される皆様へ(3/24開催)

インターンシップ参加者へのお知らせ

※お申込みについては下記リンク先をご確認ください。
<インターンシップ開催のお知らせ>

指宿 菜の花通信(No.93)「田舎医者の流儀(68)・・・定年8年生」

 平成21年3月末に鹿児島医療センターを定年になり、当時の熊本院長、その後の田中院長にお願いして、週に3日総合内科外来を受け持つことになった。医者になって40年近くを、殆ど循環器・心臓医者で過ごしてきた。総合内科外来には発熱、腹痛、頭痛など様々な訴えの患者さんが来る。健康診断や人間ドックの説明も受け持ちである。65歳の古びた頭を切り替えるのは難しく、冷や汗かくこともあったが、何とか持ち堪えている。

 総合内科を担当したお陰で、今まで診たことのない疾患にも遭遇した。マラリアの患者さんにはびっくりした。22歳の青年が2週間前から、1日1回40度以上の発熱があると受診した。この青年は一年以上東南アジア、インド、バングラデシュなどを旅行し、10日ほど前に帰国、指宿に帰ってきた。病歴、生活歴より直感的、臨床的にマラリアと考え、鹿児島大学病院に連絡した。旧同僚血液内科の医師がマラリアと確定し、即刻入院となった(本通信No.11)。後日談がある、この症例が大学病院のカンファにかかった時、教授がマラリアと誰が最初に疑ったのだと言われたという。我々の世代はそんなシチュエーションでは未だそんな疾患が頭に浮かぶ。

 その他、大きなご婦人の卵巣腫瘍、冠攣縮性狭心症で通院していた患者さんにみられたリューマチ関連疾患のRS3PE症候群等を経験した。専門医の助けを借りながら、今まで経験したことのない、新しい疾患との出会いがある。最近はコンピューターが進歩しているので、不確かな知識は本をめくらなくともその場で検索できる。患者さんの訴え、身体所見に向き合い、それを解決しようとすると新しい疾患概念などに遭遇する。臨床家として楽しく、新鮮である。

 新患の患者さんを診察するときは、必ず聴診器を当てる。今まで言われていない大動脈弁狭窄症などを見つけることもある。心雑音のみではなく、呼吸音も大事である。聴診器を当てながら、患者さんの体と対話するのは私の診察の中では大切なセレモニーだ。これを手抜きするとおそらく間違った方向へ結論が向いていくであろうと戒めている。

 最近特に心がけているのは、私の診察を受けて患者さんに、一切の圧迫を感じて欲しくないと言うことだ。上から目線の言葉、態度を取らない、そう感じられないようにしたいと思っている。患者さんと対等・平等な関係を持ちたい。医学の知識はこちらが持っているが、人としては対等・平等、診察が終わったら、「言いたいこと、聞きたいことも話せた。良かった。」と思って帰って欲しい。全部がそういうわけにはいかないが、心地よい気持ちで病院を後にして欲しいと願っている。

平成29年3月1日

国立病院機構指宿医療センター 総合内科
 中 村 一 彦