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指宿 菜の花通信(No.108)「田舎医者の流儀(83)・・・大谷選手」

2018年6月13日(水) 菜の花通信


 今年から、大谷翔平選手がアメリカ大リーグに挑戦している。春先のオープン戦では全く打てず、投げても打たれてばかりで、通用しないのではという見方もあった。しかし、開幕するや投げる方も打つ方も実力を発揮し、大リーガー達の度肝を抜いている。更に、競技能力のみではなく、ファンやチームメートなどへの対応能力、そして何よりもさわやかな笑顔が周りを魅了している。


 日本人で大リーグに挑戦した選手の中で、イチロー、松井、野茂らは超一流の存在であった。打者、投手それぞれの分野で成功することも容易ではない。大谷はその中で投手も打者もやって、それぞれが超一流の腕前である。最近は、大谷選手のみでなく、世界に通用する日本人スポーツ選手が多くみられるようになってきた。テニスの錦織圭、ゴルフの松山秀樹など、体力的ハンディを克服して対等な戦いが出来るようになっている。


 大谷がなぜ今のチームを選んだかは詳しく知らないが、もっと良い「条件」を出したチームは他にもあったはずだと思う。しかし、彼にとっては何よりの好条件とは、「二刀流」でやりたいという希望をかなえる事であったのではなかろうか。目先の条件ではない、やりたい事をやれる場に自らを置いていく、そこのところがすごいと思う。


 日大アメフト部員の違法タックル問題が連日大きく取り上げられている。違法タックルを行った選手は反省し記者会見、正直にきちんと自らの弱さも含めて告白した。一方、監督らは自らの責任を認めず、選手の受け止め方が悪いような発言を繰り返した。その後の、様々の検証結果では監督が指示し、違法タックルをさせたという結論になった(関東学生アメリカンフットボール連盟の声明)。勝つためには違法行為を選手に強いる、それがばれたら指示していないと居直る、根本的に学生スポーツの有り様に反するように思える。


 一方で、帝京大学ラグビー部は人の入れ替わる学生スポーツで6連覇という信じられない偉業を達成、青山学院大学陸上競技部大学は箱根駅伝を制した。そこの監督はいずれも一人一人の学生の人としての成長が重要で、従来の体育会的指導ではだめだと説く。当たり前だがすごい。

(岩出雅之著『負けない作法』集英社 2015年、原晋著『フツーの会社員だった僕が、青山学院大学を箱根駅伝優勝に導いた47の言葉』アスコム 2015年)


平成30年6月6日

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 中 村 一 彦

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