ホーム » 指宿 菜の花 通信(No205) 田舎医者の流儀(180)・・・ブルーベリーが実ったよ

指宿 菜の花 通信(No205) 田舎医者の流儀(180)・・・ブルーベリーが実ったよ

 小山田の農園を始めて5年になる。1年目に植えたブルーベリーは2年目までは多くの実がなり収穫できたが、2年目の夏日照りが続き、樹勢衰え3年目、4年目は殆ど実を付けなかった。調べてみると、ブルーベリーは乾燥に弱いそうだ。その後水やりを出来るだけやり、土を酸性化する処置をした。5年目の今年はそれなりに多くの実がなった。朝農園に行って、4本あるブルーベリーの木を見回り、熟したものを収穫、その場で頂くと大変美味しい。

 今年もキキョウの花が多く咲いた。この土地にあうのか毎年咲いてくれる。家人によると自生のキキョウは殆ど見られなくなったという。清々しい青紫色をしている星形のお花と紙風船の様に蕾が可愛く膨らむ花が魅力的で、「気品」があって見飽きることはない。家に持ち帰って生け花にしているが美しい。ヒマワリを種から育て6本育ってくれた。間もなく花が咲いてくれそうだ。ヒマワリが咲くと本格的な夏の風情だ。

 先日徳さんが来て、スイカを植えてくれた。めしべが咲いたので受粉をした。昨年は1個しかスイカにならなかったが今年は5個ぐらいはなって欲しいと水やりには励んでいる。イチゴを今も収穫できている。1日5個近くは採れている。無農薬なので水洗いして、そのまま頂いている。後輩の奄美で開業しているO先生は20本のバナナ園を持っていると写真を送ってくれた。見事なバナナが育っている。管理に追われていると書いてあったが、育て、実がなることを楽しんでいるようだ。 すばらしいね !!

 今年はもう梅雨明けだそうだ(6月27日)、史上2番目の早い梅雨明けで、例年より2週間以上早いようだ。雨の量も少なかったので夏水不足にならなければいいが。私の友人がいうには、29年前の鹿児島8・6豪雨災害のときも梅雨が2週間位であけ、短かったそうだ。7月下旬よりまた大雨になり8・6に至ったのだという。「油断はなりませんよ」と言う。8・6の災害は忘れようもない位大惨事だったので警戒しなくては思う。

 ロシアが戦争と暴力でウクライナの小麦輸出を阻止し、世界的な食糧危機が起こりそうだという。特に発展途上国では餓死者の増加も懸念されている。冷夏、洪水など自然条件で食料が不足するのではなく、暴力で危機が訪れている。こんな理不尽な不法行為を見逃すことは出来ない。ウクライナという他国に勝手に侵入し、悪いのはウクライナだという。妥協的な論調もあるがこの不正義を1ミリでも認めるならナチスの二の舞になる。歴史の教訓を忘れてはならない。

 

令和4年7月13日

国立病院機構指宿医療センター 総合内科
 中 村 一 彦