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指宿 菜の花 通信(No233) 田舎医者の流儀(208)・・・同窓会

先日、庭師の方が来てくれて、芝刈りなど庭の手入れをしてくれた。雑草が除かれ、庭はきれいになった。小屋の入り口に座って眺めると気持ちが良い。桜ランの花も4房咲いてきた。桔梗の紫の花弁が品良くて癒される。徳さんが植えたばかりのイチジクの苗は早くも実を付けた。植えたばかりの苗なのでこのまま実が成長するのを見ていていいのか迷っている。

6月17日、我々医学部44卒(昭和)の同窓会を開いた。57名の現同窓生中22名が出席した。私的には出席者が多かったと思っている。東京、静岡、福岡に住んでいる人も来てくれた。来たい人が来れば良いだけで、何も催促もしない。出席した人からはこれがお終いではなくまた開いて欲しいという声も聞かれた。こういう会を開くには世話役が必要だ。今回もF君が日程調整、会場予約、案内状の送付、出欠確認などのめんどい作業を全てしてくれた。苦も無く(?)それをやってくれるF君に感謝・感謝だ。

外観は白髪になったり、髪が薄くなったりはしているけどそんなに内面は変わっていないように思えた。最近、ピアノを習い始めたという人もいた。この年(80歳前後)になっても、体調の悪い人以外は皆働いている。地域に自分以外は専門医のいない同窓生は生涯現役で働くと話していた。開業していた人たちは多くは息子さん等に譲って週2~3日働いている人が多い。私みたいな勤務医だった者もやはり週2~3日診療している人が多い。主要な部分は後継者に任して、自分を頼ってくれる人たちを診ているようだ。

開業しているある人は後継者に管理者を任せ自分は週3日外来を手伝っているという。すると週4日は診療なしという事になる。それまで24時間、365日働いていたのに、後は何をして暮らそうかと迷っているという。開業して40年日々追われるような生活をしていて、急にすることが無くなったわけで、これからの暮らし方を探さなければならない。しかし、彼は俳人で俳句集を2冊出している、彼の事だから今後も生きがいを見出し、楽しく暮らしていくと思う。

私はフリーの日週4日は朝から小山田の農園に出かけている。農園では庭の除草・掃除、読書、ゴルフの練習などすることが多い。雨が降ると読書のみになるので少々退屈することもある。それでも朝行って新しい花が咲いていると嬉しい。夜はかつてほど出かけることは多くないが、それでも6月は8回会食があった。2回は会合であと6回は個人的な食事会、後輩や同僚との飲方で肩の凝るような宴席ではない。それもまた楽しい、何よりも付き合ってくれる友人・後輩がいるのが嬉しい。

令和5年6月28日

国立病院機構指宿医療センター 総合内科
 中 村 一 彦